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鉄と木でつくるハイブリッドなエコ建築とは? [ガス会社のパッシブソーラー・オフィス]

三重県亀山の現場が順調に進行しています。
断熱材をサンドイッチした屋根下地が出来上がりました。

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この写真を見て、アレ?と思った方もいらっしゃると思います。
「鉄骨造なのに、なんで屋根下地が木で出来てるの?」と

そうなんです。

この建物は鉄骨造ですが
通常の鉄骨造の建物とは異なり、
外壁や屋根を木で造っています。

それは、この建物が環境負荷低減に配慮した、
いわゆるエコ・オフィスであることと関係があります。

エコ・オフィスの設計で最も重要なテーマが
空調負荷の低減です。
そのためには建物の断熱性能を如何に高くするかが鍵となります。

しかし、鉄骨造の建物には断熱性能を確保するのに大きな障害があるのです。
それが「ヒートブリッジ(熱橋)」という現象です。
鉄骨で出来た骨組みは外気にさらされると途端にその熱を建物の内側に伝えてしまいます。
それが建物の断熱性能を著しく低下させるのです。
特に鉄は構造材の中でも熱伝導率が高いため、鉄骨造で断熱性の高い建物をつくるには
このヒートブリッジを如何に防ぐかということがポイントとなります。

断熱材をサンドイッチしたパネルなどが利用されることが多いようですが、
どうしても下地材やパネルのジョイントなどからヒートブリッジを起こしてしまいがちです。
デザイン上の自由度が限られてしまうのも難点です。

何か、いい方法はないかと考えた末、
今回は鉄骨蔵の骨組みを丸ごと、木造の壁でくるんでしまうという工法を採用することにしました。
オフィス建築では、これまであまり実現例のない挑戦です。

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このように鉄骨の外側に木の間柱を立てて外壁をつくっています。
構造的には鉄骨に支えられた「木造の壁」が建物をぐるりと包み込むのです。
壁や屋根をを形成する下地となる木自体が断熱性を持っているため、
断熱材を充填すれば、鉄骨と外気の間に隙間のない断熱層が容易に形成できるのです。

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壁の作り方は基本的には木造住宅の工法と大差がないため、
住宅用のサッシを取り付けたり、造作が容易なことも工事費を低減するメリットとなります。
将来の改修工事も比較的容易です。

このように、この建物は鉄と木の「いいとこどり」をしたハイブリッドな構造となっているのです。

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